ホームへ

03chikugo.titlekatsudo


事業再生で要請されるプロとしての指導力  
  


 平成25年10月17日(木)、ホテルニューオータニ熊本において、講師に税理士で不動産鑑定士でもある高橋隆明氏をお招きし、「大切な関与先の事業再生を成功させるために会計事務所が具体的になすべきこと」をテーマに、九州ミロク会計人会主催の特別研修会が開催された。
 サブタイトルとして、「中小企業の事業再生を成功させるために会計事務所が果たすべき役割と必要な知識」と銘うたれており、会場に溢れんばかりの受講者となった。
 2時間余りの研修会であったが、研修テーマが極めてタイムリーなものであり、また、講師が会計事務所のあるべき姿にも言及されるなど、熱のこもった講義内容で、受講者からも熱心な質疑が展開された。
 講義内容としては、正常債権を中心の導入編においては、①金融円滑化法の功罪②中小企業経営力強化支援法の成立③認定支援機関とそのメリット④補助金や税制⑤各種セミナー等を、後半の不良債権を中心の発展編においては、①事業再生に必要な知識②再生計画に求められること③事業再生における実務上の諸問題と応用知識④会計事務所が具体的になすべきことがフローチャート等を使いながら分かりやすく取り上げられた。
 講師の言葉では、「事業再生に対しては当然のことながら、会計人のプロとしてのシビアな取り組みが必要であるが、顧問先企業を最も理解しているのは他でもない税理士であるから、顧問先企業がキャッシュフロー上再生可能性がいささかでもあるとするなら、当該企業に力強く寄り添い、プロとしての持てる指導力を十分に発揮していくべきである」というのが、特に印象に残った。
 なお、経営革新等支援機関の認定のメリットとして、特別償却や税額控除が可能となるほかに、認定支援機関が講師となり、「消費税転嫁対策等に関する研究会」の開催を企画・実施するなど新しいビジネスチャンスの紹介もあり、誠に有意義な研修会となった。
 研修会を開催していただいた九州ミロク会計人会の担当者の方々に謝意を表したい。


[ 熊本地区会 下田 憲幸 ]

ページの先頭へ
Copyright (C) kyushu miroku kaikeijin kai. All Rights Reserved.