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研修会「事業承継スキーム事例研究」  
  ~ 民事信託の活用法について ~


 筑後地区会では、平成31年3月26日(火)久留米ホテルエスプリにおいて、講師に公認会計士・税理士でMJS税経システム研究所客員研究員の棟田裕幸氏をお招きし、民事信託について講義して頂きました。
 ところで、信託とは平成19年9月施行の信託法改正により、信託に関する規定が整備・合理化されて信託が利用しやすくなり、財産管理、財産承継、事業承継を円滑にすることが可能となり「遺言」・「成年後見」で解決できない悩みをこの民事信託でカバーできるようです。
 さて、信託の仕組みについては、財産を所有する者(委託者)が、自身の財産を信頼できる者(受託者)に託し、指定された目的に従って管理してもらい、得られる利益を得られる者(受益者)に与える事。そして、営業としてではない者(法人・個人)が受託者になれます。よって、親族間で信託するものが多く、俗に「家族信託」とも呼ばれています。
 この民事信託・家族信託の特徴は生前対策としての遺言だけでは解決できない財産承継の指定を可能にできます。これを「後継ぎ遺贈の受益者連続型信託」と言い、今後代々の財産承継の指定を遺言では出来ないが、信託では可能となるようです。したがって、受益者の死亡後、順次他の者が受益権を取得する旨の定めのある信託が可能です。なお、信託設定時において、受益者が現在存在している必要はないので、まだ産まれていない孫や姪甥を受益者として定めておくことも可能のようです。
 もし、「明日、あなたが認知症になったら、誰があなたの財産を守りますか?」このように、「生前対策」や「終活の準備」の必要性は高齢化社会では他人事ではないと感じました。とにかく信託の活用法が広範囲に渡り相続対策にも有意義な研修となりました。


[ 筑後地区会 園田 嘉生 ]

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