鹿児島地区会では、平成24年11月16日（金）アーバンポートホテル鹿児島において、「譲渡所得の実務」と題して、税理士でMJS税経システム研究所の武田秀和氏を講師に迎え、研修会を実施した。
　講義の第一声が資産税の専門家らしく、「譲渡所得の場合は、必ず『措置法○○条』と条文を記載するため、まず特例適用条文を覚えることであり、どのような取引形態であるのか確認することが必要である。」さらに、「基本はほとんど変わらないので基本をしっかり覚えることも大事である。」と、実務に携わる際の心構えとしての話があり、「なるほど」と一人納得するところであった。
　その後、本題に入り、譲渡所得の基本、所得税法の特例等、措置法の特例等について、国税勤務時代の経験談や課税庁の取り扱い、及び用語の意義並びに判定等の解説を交えながらの熱い講義に、出席者16名全員が真剣な面持ちでメモを取っていた。
　私の住む田舎においては、譲渡事案の相談はまずないだろうと考えていたところ、受講して数日後に、居住用資産の譲渡と収用事案の相談が早速あったことは驚きであると同時に、相談者が研修の成果を試しに来たのかと思いつつ、研修のありがたみを実感したことであった。