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大淵博義氏による新春セミナー及び新年会の開催  
  ~ 事例を交えて丁寧に解説 ~


 大分地区会では、平成31年1月18日(金)、iichko総合文化センターにおいて、今年も大淵博義先生(中央大学名誉教授でMJS税経システム研究所顧問)をお招きし、新春セミナーを開催しました。
 今回は、「非上場株式評価を巡る税法上の論点~最近の紛争事例からの検証~」と題して行われました。テーマは、大きく分けて3つです。すなわち、
Ⅰ 所得税法と法人税法の非上場株式の評価の取り扱いを巡る齟齬
Ⅱ 非上場株式の時価評価に関する相続税事件と所得税事件の判例紹介と分析
Ⅲ オウブンシャ・ホールディング事件判決の収益認定の株式評価の問題点
 Ⅰのテーマについては、まず個人と法人の非上場株式の時価評価の違いを明らかにしたうえで、みなし譲渡課税における「同族株式」の判定と配当還元方式の適用について、所得税基本通達59-6と法人税基本通達9-1-14の内容を比較し、両者の取扱いにおける矛盾と不合理性を具体的な事例を交えて解説していただきました。
 次に、Ⅱのテーマでは、配当還元方式による相続税申告の適否について、東京地裁平成29年8月30日付判決をベースとして所得税のみなし譲渡課税事件判決との解釈上の違いを明らかにするとともに、納税者逆転勝訴となった平成30年7月9日付控訴審判決について、整合性ある税法解釈の構築が必要であると指摘されました。
 最後のⅢのテーマでは、オウブンシャ・ホールディング事件を題材に、同族株主以外の株主が所有する株式について特例評価の妥当性を検証しました。3時間という限られた時間でしたが、難解で奥の深いテーマともいえる非上場株式の評価を巡る問題点を、具体的な課税事例をもとに丁寧に解説していただきました。
 セミナーの後は、「ふぐ良し別館」にてお待ちかねの新年会が催されました。大分の新年会では毎年ふぐのコース料理が食べられるとあって大淵先生をはじめ、今年も大勢の方が参加されました。
 そして恒例となったビンゴ大会が盛大に行われ、当日は大変寒い日であったにもかかわらず、あふれかえるほどの熱気に包まれた新年会となりました。


[ 大分地区会 泉 比呂志 ]

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